美しい編み模様が特徴!女性の地位向上のカギとなるインドネシアの「編みカゴ」
今回は、インドネシアの社会的企業Du Anyam(ドゥ・アニャム)が制作しているSobe(ソベ)の編みカゴに込められたフローレス島独自の文化についてご紹介します!
ドゥ・アニャムは、インドネシアの主にフローレス島の女性職人が編む手工芸品の国内外での販売や、地方の零細中小企業家の生産性向上に向けてアプリを通じたデジタル化に取組むインドネシアの社会的企業です。コロナ禍で深刻な問題に直面している途上国の人たちに寄与するビジネスを展開する起業家の発掘・支援を目的として、2020年に実施したCSIチャレンジ3で優勝企業に選ばれました。ARUNからは2021年11月に5万ドルを投資、その後もサポートを行っています。
フローレス島を訪れると、その豊かな文化に驚かされます。自然、伝統、人々の暮らし、そして知恵の結晶である工芸品の数々……。
フローレス島が誇る工芸品の一つ、ソベの編みかごは、それぞれに異なる機能を持ち、編み模様に意味が込められています。
ソベの編みカゴは、様々な用途に使われるバスケットで、様々な美しい立体的な編み目を持つのが特徴です。編みカゴは、古くから島の人々の生活の一部でした。先人たちは、フローレスの土地に多く生えているヤシの木の葉を編んで、多目的収納カゴとして使っていたのです。
現地の方は現在でも、結婚式のお祝いの品を入れたり、伝統的儀式において食べ物を入れたり、台所用品など家庭で必要なものを入れたりするなど、日常的に使用しています。また、農民や漁師は、農作物や海の魚介類を保存するために使用します。他の編みカゴとは違い、ソベの編みカゴは筒のような形をしており、サイズや積載量も比較的大きいため、お米を入れるためにも使われたりもしています。
ドゥ・アニャムが扱う商品では6つのソベ織りの模様を見ることができますが、6つともそれぞれに意味があります。この織り込まれた模様は、日常生活を表現したものであり、フローレス島の人々の持続可能な生き方を表していると言えます。
その6つの模様についてご紹介したいと思います。
“Kemerekrara”の模様は、「黒蟻」を意味するKemarenと「道」を意味するRaraで構成されています。黒蟻の行列は、「相互扶助」の象徴とされているそうです。ソベのバスケットは、IKEAでも販売され始めたのですが、そこで取り扱われている製品はこの柄をモチーフにしています。IKEAのサスティナビリティに関する取組みは次のブログでご紹介させて頂きます。
“Ennake”は、Enake(魚の鱗)という言葉からきています。この模様は、海産物の豊かさを象徴しているそうです。
三角形の模様がソベバスケットの全体を覆っているのが、”Ue Meta”。Ue Metaは、フローレス島でもよく栽培されているサツマイモを意味します。この美しい二等辺三角形の連なりは、ココナッツで蒸したサツマイモを表しています。
“Ue Malar”の模様でも”Ue Meta”と同じくサツマイモが描かれていますが、こちらの模様は乾燥させたサツマイモを表しているそうです。Ueは「さつまいも」、Malarは「切り込み」を意味します。サツマイモは命とコミュニティの象徴で、地域の文化の重要な一部になっています。
“Blego”の模様は、フローレス島のTitehenaという地域の織物のモチーフを転用しており、丘陵の地形を表現しています。
最後に、岩の形を象徴する”Eco Henge”の模様です。”Eco Henge”は”Ue Malar”と”Blego”の模様が組み合わさって形成されています。
ソベの編みカゴのような豊かな文化を象徴する工芸品の多くは、女性たちによって支えられてきました。ドゥ・アニャムは、こうした商品の販売を支援することで、代々受け継がれる伝統を守ることや、女性の地位を向上させることを目指しています。
私たちも人々の知恵と想いのこもった商品に目を向けることで、こうした文化の継承や、女性の地位向上に貢献することができます。この機会に、日頃のお買い物を少し見直してみませんか?
ドゥ・アニャムはインドネシア、フローレス島で女性たちがおかれた苦しい状況を変えたいと、島で伝承されてきたヤシの葉を使った手工芸品の販売ルートを開拓、島の女性たちに安定収入の道を作ってきた社会的企業です。詳細はこちらをご覧ください。
▼ARUN代表功能のフローレス島訪問記
▼ドゥ・アニャムの商品を東京で取り扱うお店「カゴアミドリ」のご紹介
All Photo credit: Du Anyam