さて、これほどの大きな金額と、現在の世界各国での
社会的インパクト投資を簡単に比較してみましょう。
GIINによると、全世界のインパクト投資市場は
現在約$600億ドルだそうです (2015年11月現在)。
3カ国を挙げてみると、以下の通りです。
• オーストラリア:14億ドル
• イギリス:3億ドル
• 日本:2.2億ドル
意外や意外、オーストラリアのインパクト投資市場は急成長しており、
社会的投資の歴史が長くアクターの多いイギリスよりも
はるかに金額が多いのです (2015年11月現在)。
現在インパクト投資市場は毎年約38%ずつ成長しており、
今年の段階でインパクト投資の需要の伸びは12億ドルまで到達しているそうです。
ロンドンのImpact Investment Policy Collaborativeの所属研究者、
Lütjens-SchillingとScheckによると、2016年には16億ドルへと
需要が伸びると推測されています。
ということは、上記のマレーシアの年間集まるザカートだけで
インパクト投資の需要が賄われてしまうということになります。
サウジアラビアのザカートの額はインパクト投資を現在の需要を
二倍に引き上げてくれることになるのです。
イスラム金融は一般的に日本では触れる機会が
頻繁にないので耳にすることは少ないですが、
イギリスではその金融力に着目し、
2015年の今年初めてイスラム債「スクーク」を2億ポンドで購入し、
イスラム金融の中心地になることを目指しています。
イスラム金融はなかなか侮れません。