ビジネスコンペティション・CSIチャレンジ5報告会の参加レポート 2024年9月29日
こんにちは、ARUN会員の中本です。
9月29日(日)にオンラインで開催された、CSIチャレンジ5報告会に参加しました。
CSIチャレンジ5とは、今年2月から5月にかけて、生物多様性をテーマとして実施したビジネスコンペティションです。
報告会では、ビジネスコンペティションの実施概要や応募企業の紹介の後、最優秀賞受を受賞したインドの起業家によるプレゼンテーションが行われました。
お話をしてくださったのは、リアル・エレファント・コレクティブ(The Real Elephant Collective)のタリクさんです。
私はお話を伺うのが初めてでしたが、ひとこと一言を大切にお話しされている姿が印象的でした。
彼らが制作する象のオブジェは、インド、イギリス、アメリカなどの展示会で大きな話題になりましたが、お話を聞くと、ここまでの道のりは簡単ではなかったことがわかりました。
野生動物との共存が根付いている文化で暮らし、動物の行動の変化に気付いたこと。
象が森に帰っていない、その理由は何なのか?
食料がなくなったのではないかという仮説から、ランタナ(イギリス植民地時代に持ち込まれた外来種の植物)や象の調査を始めたそうです。
象が人里におりたときに、写真を撮り、場所を記録する調査を3年間実施したと言います。
データを分析することで、多くの象は平和的で、人間に危害を及ぼしているわけではないことがわかり、どの象に対応していく必要があるかなどを明確にできたとのことで、現在は森林省がその調査を引き継いでいるそうです。
ランタナを活用した象のオブジェは、生息する本物の象に基づいたデザインで、その展示会は大きな成功をおさめました。
タリクさんは、この展示が、野生動物との共存について考えるきっかけとなってほしいと話していました。
今は、ランタナと同じ侵略的外来種である、セナを使用したトイづくりに取り組んでいるそうです。製品は写真のように、さまざまな野生動物をかたどった、手のひらに乗るくらいのサイズの木製(セナ製)のおもちゃです。
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象は、サイズも大きく、高額のため、一部の人にしか買えない。
手頃な価格で提供でき、同じストーリーを伝えられるものとして、試行錯誤した結果、生み出された商品です。
トイはこれから市場に出ていくタイミングだということで、今は大きなチャレンジの時、緊張していますと微笑むタリクさんがとても素敵でした。
「人と自然の共存」のために、何ができるか?
これは、私達一人ひとりが考えることだと思います。そしてできることから取り組んでいくことが本当に大事だと思いました。
リアルエレファント・コレクティブの活動は、下記の公式サイトでご覧いただけます。
▼動画チャンネル
https://www.youtube.com/@therealelephantcollective4398
▼ホームページ
https://www.therealelephant.com