【CSIチャレンジ6最終審査会】最優秀賞はParongpong RAW Labに決定
特定非営利活動法人ARUN Seed(ARUN)は、投資先を決定するビジネスコンペティション「CSIチャレンジ6」の最終審査会を2025年5月26日(月)に開催しました。
審査の結果、最優秀賞には、使用済みの漁網などの廃棄物を回収し、建設資材等の新しい素材へアップリサイクルを行う、Parongpong RAW Labが選ばれました。ARUNは今後同社への投資に向けて、デューデリジェンスなどを行っていく予定です。
今回のCSIチャレンジ6のビジネスコンペティションでは、前回を大きく上回った64カ国103社が応募し、今回の最終審査会には1、2次審査を勝ち抜いて選抜されたファイナリストである6社がファイナルピッチを行いました。
審査員として招かれた各分野の専門家が審査を実施し、オンラインと会場を合わせて100人を超える観覧者が集まりました。
また、ARUN DOJO(2023年度トヨタ財団国際助成プロジェクト「日・印・カンボジアを繋いで学び合う、社会起業家支援プラットフォームの構築とエンパワーメント型社会的投資コミュニティの形成」)とのスペシャルコラボイベントとして、ファイナリストとのパネルディスカッションも行いました。
・最優秀賞受賞企業Parongpong RAW Lab事業概要
Parongpong RAW Labは、インドネシアを拠点に、使用済みの漁網等を回収し、水熱技術を利用して軽量で扱いやすい建築資材にリサイクルし、販売しています。本事業は、サンゴ礁を含む重要な海洋の生態系を破壊していると言われている漁網の廃棄量を削減し、生物多様性の保全に貢献しています。また、漁網回収ビジネスを通して、漁業コミュニティの雇用創出・収入向上につながっています。
・受賞のポイント/審査員のコメント
リサイクル技術によりサーキュラーエコノミーを実現しようとしていること、また、漁網の回収を通して、海洋の生物多様性と漁業コミュニティに貢献している点が高く評価されました。
・Parongpong RAW Lab CEOのRendyさんのコメント
「このような素晴らしい場に私たちを迎えてくださり本当にありがとうございます。(中略)Parongpong RAW LABは僕と妻の”息子により良い未来を”というシンプルな願いから始まりました。まさか自分たちがこのような賞をもらえるなんて、夢にも思いませんでした。これから皆さんとご一緒できることを楽しみにしています。」(意訳)
・CSIチャレンジ6の結果
優秀賞(二位)には、インド北部のヒマラヤ山麓に位置するLadakh(ラダック)地方で、アプリコット等のオーガニックで伝統的な製品を販売する、Ladakh Basketが選出されました。
デロイトトーマツ賞には、小規模ボート向けの電動エンジンの製造・販売し、小規模漁師コミュニティを支援するAzura IDNが選出されました。
また、今回はARUNの学生インターンたちが、 1) 独創性、2) 若者を巻き込んでいるか、3) 未来を作っているかという3つの視点から評価し、太陽光発電とバイオエタノール調理器を組み合わせたストリートフード屋台を開発・販売を行う、Zuhura SolutionsをYG(ヤングジェネレーション)賞に選出しました。
最優秀賞:Parongpong RAW Lab(インドネシア)HP:https://parongpong.com/
優秀賞:Ladakh Basket (インド)HP:https://ladakhbasket.com/
デロイト トーマツ賞: Azura IDN (インドネシア)HP:https://azuraindonesia.id/
YG(ヤングジェネレーション)賞: Zuhura Solutions (ケニア)HP:https://zuhurasolutions.com/
<その他のファイナリスト>
SOLO LANDSCAPES (カンボジア):HP https://sololandscapes.co/
Endangered Wildlife OU (エストニア): HP https://www.endangeredwild.life/
・今回の審査員について
審査は、生物多様性、途上国開発、ビジネス、金融など、各分野の専門家の方々をお招きして行いました。
▼審査員(敬称略、順不同)
・辻本令(デロイト トーマツ グループ パートナー)
・米倉誠一郎(一橋大学名誉教授・デジタルハリウッド大学院特命教授、ソーシャル・イノベーション・スクール学長 、県立広島大学経営管理研究科長)
・河口眞理子(立教大学社会デザイン研究科 特任教授、三菱化工機社外取締役)
・木越純(バンク・オブ・アメリカ・エヌ・エイ東京支店長、London Business School Alumni Council、国際基督教大学法人評議員)
・小林味愛(株式会社陽と人(ひとびと)代表取締役)
・西廣淳(国立環境研究所気候変動適応センター 副センター長、東京大学農学生命科学研究科 連携併任教授。博士(理学))
・田中祐太郎(JICA企画部サステナビリティ推進室 主任調査役)
・功能聡子(特定非営利活動法人 ARUN Seed 代表理事)
・協賛、後援について
主催:特定非営利活動法人ARUN Seed
協賛:デロイト トーマツ グループ、MS&ADゆにぞんスマイルクラブ、みずほ証券株式会社
後援:独立行政法人国際協力機構
CSIチャレンジ6に参加いただいた素晴らしい起業家を投資を通して応援するために、クラウドファンディングを実施中です。ご支援のほどよろしくお願いいたします。
https://readyfor.jp/projects/arun2025